私たちは化学物質の恩恵に感謝し、循環型社会と化学物質コントロールが両立できる社会を考え、次世代にバトンをつなぐ処理技術・管理サービスを創出します。
社会課題と向き合う真摯な思いが、ハチオウの事業を動かしています
産業の発展と豊かな社会、持続可能な社会の実現には化学物質が不可欠な存在です。
皆さんの身のまわりを見渡してみてください。スマホや通信機器がない生活、医療や医薬品のない社会は想像しがたいとは思いませんか?これら科学技術の発展を支えてきた立役者の一つは、まぎれもなく「化学物質」です。例えばオゾン層を破壊してしまうフロンガスだって、エアコン・冷蔵庫の技術を発展させてきたのです。
その反面、化学物質を原因とした労働災害は日本国内で年間数百件も発生しています。
化学物質を取り扱う事業者は、化学物質管理に関する法律を遵守することはもちろんのこと、PPP*1 やEPR*2 、SDGs*3 などの観点からも自主的な化学物質管理をすすめ、化学物質による事故や健康被害、環境汚染を予防することが求められています。
ハチオウは、化学系廃棄物*4 処理の専門企業として、これら廃棄物を安全に処理することでお客様が抱えるリスクを解消・減らすことの先駆者として取り組みつつ、お客様・社会に更なる価値をもたらす新規事業・サービスを創出していく予定です。
用語説明
*1 PPP(Polluter-Pays Principle:汚染者負担原則)・・・汚染者が汚染防止費用を負担すべきであるという考え方
*2 EPR(Extended Producer Responsibilities:拡大生産者責任制度)・・・生産者が製品のライフサイクル全体(原材料の選択、製造工程、使用・廃棄)における環境負荷に対して、一定の責任を負うという考え方
*3 SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)・・・2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで加盟国の全会一致で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に記載された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標。17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを誓っている。
*4 化学系廃棄物・・・廃棄物のなかでも廃油や廃酸や廃アルカリ等の液状物、汚泥をハチオウでは化学系廃棄物と呼称している。具体的には、化学薬品や試験研究廃液、工業廃液、有害汚泥等を指す。
ハチオウの事業領域
CRMS - Chemical Risk Management Support -*5
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*5 CRMS・・・化学系廃棄物に起因する事故を防ぐ予防対策と安全処置に対するサポートを行うこと
循環型社会と化学物質管理が両立する社会を実現するための事業は、化学系廃棄物の処理だけにとどまりません。当社の事業を分類する、4つの業務区分をご紹介します。
ハチオウでは全国各地の産業廃棄物処理施設を繋ぐネットワークを活用し、多様な廃棄物の適正処理をサポートしています。なかでも、大学や研究所、製造工場、建物解体の現場から排出される化学系廃棄物の処理は、当社が独自性を発揮している分野です。
化学系廃棄物のなかには、少量であっても有害性や危険性を有する物が数多くあります。高い専門性と技術力を持つ当社は、他社では対応が難しい廃棄物であっても、適正処理が可能な会社として貢献しています。
廃棄物からの貴金属を回収し再資源化を進めています。
また、全国各地の産業廃棄物処理施設を繋ぐネットワークを活用し、廃棄物のリサイクルもサポートしています。
オフィスや飲食店、学校等に設置された業務用の空調機器や冷蔵・冷凍機器には、オゾン層の破壊や地球温暖化の原因となるフロンガスが使用されています。
このフロンガスを機器から回収し、破壊処理を行います。
化学系廃棄物の排出源のひとつである大学・民間企業の廃棄物管理施設に専門知識をもつ社員を派遣。当社が培ってきた経験・ノウハウを活かし、事故を防ぐための対策や安全管理に関するサポートを行います。
より詳細に事業の内容を知りたい方は、オフィシャルサイトをご覧ください。
私たちは少量かつ多品種な化学系廃棄物が処理できる希少な会社として、さまざまな業種のお客様に価値の高いサービスを提供してきました。化学系廃棄物処理の専門企業であるハチオウの代表的な事業「廃棄薬品・試験研究廃液の処理」において、社員たちがどのような業務を行っているのかご紹介します。
業務の流れ
1.ヒアリング(営業スタッフ)
お客様が潜在的に抱えるリスクを解消、減らすことが当社の事業の核です。そのトップバッターの仕事として、お客様が抱えている悩みや要望をヒアリングし、課題解決に向けた企画提案を行います。
・お客様へのヒアリング、ニーズ・要望の把握
・各種情報の収集
・廃棄リストの入手・作成、廃棄物サンプルの採取
・企画提案、見積書作成
・契約締結
2.廃棄物の収集運搬(物流スタッフ)
トラックやバンで民間企業や官公庁の施設などを訪問し、廃棄薬品や試験研究廃液の引き取りを行います。
安全に運搬することはもちろんのこと、お客様接点の多いポジションとして、お客様の困りごとをお聞きするのも大切な仕事です。そこから新たなご相談につながることもあります。
・お客様先での廃棄薬品や試験研究廃液の引き取り作業
・自社工場または外部の産業廃棄物処理施設までの運搬
3.中間処理(工場スタッフ、技術スタッフ)
お客様から引き取りしてきた薬品や廃液を、環境に悪影響を及ぼさない状態までに無害化させる仕事です。
その処理方法は、化学処理(中和を軸とした湿式処理)と焼却処理(乾式処理)に大別され、廃棄物の化学的性状・特性に応じて行います。
処理の過程や処理後には分析を行い、「有害な物質が検出されない」という判定が出た段階で処理工程が完了となります。
また、お客様のさまざまなニーズにお応えしていくために、自社内で技術開発も行っています。
・廃棄物の受入れ、検品(内容確認)作業
・化学処理または焼却処理
・処理過程、処理後の環境分析
4.フィードバック(営業スタッフ)
お客様から預かった廃液や薬品の処理が終了したことを報告します。また、検品(内容確認)時や処理終了後、内容の差異や異常等があればお客様へ情報をフィードバックします。
お客様との関係づくりには、このフィードバックが重要です。
・処理終了報告、情報のフィードバック
・各種環境関連情報の提供
業務中の安全対策について
当社では以下の安全対策を講じています。
●安全衛生委員会の設置、現場パトロール
●新規入場者教育
●客先構内の安全ルールの遵守
●職場で起こり得る事故・災害を未然に防ぐためのKY(危険予知)活動
●交通事故を予防する交通KYT(危険予知トレーニング)活動
●安全衛生、環境関連、化学関連の各種資格の取得支援
●職種、職場単位での安全、化学教育
●健康診断、特殊健康診断の実施